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コマ図

Roadbookのこと。ラリーレイドにて使用するルート案内図の日本国内での呼び方。昭和40年代から既にコマ図と言われていた。簡単な地形図と全体距離、区間距離、注意事項などが記載される。参加者はコマ図を見ながら正しいルートを探し目的地まで進む。たまに距離や図柄が間違っていることがある。その場合は参加者自らが正しいルートを見つけ出すことになる。海外の場合、コマ図とコマ図の区間距離が100㎞を越えることも多い。

コマ図の描き方自体に国際的な統一ルールは無く、わりと見よう見まねそしてルート制作者の主観による部分が多いため、レースやイベントによってクセが異なる。参加者は常にこのコマ図のクセに翻弄される。

現在までに国内で確認されるコマ図の描き方には概ね2系統がある。

系統①/ティエリー風味
パリ・ダカールラリーに端を発するラリーレイドの系統。パリ・ダカールラリー参加者などによって日本国内に持ち込まれたため、絵柄の描き方や区間距離の計測、FMR(フォロウメインルート)の判断などに共通点がある。SSERを中心とした日本国内のほとんどはこの系統またはこの系統から派生したものと言える。

系統②/西巻風味
自然山通信の西巻裕氏によるもの。元は系統①からの派生であるが、初期のロシアンラリーで使用されたコマ図を氏が製作したことにより、西巻氏独自の感覚で描かれた絵柄や表記法が後にロシア沿海州で開催される「沿海州ラリー選手権(年間5戦)」の公式表記法へ伝播・発展。さらにロシアンラリー自体が沿海州ラリー選手権の第2戦として共催されることとなった経緯から、ロシアンラリー参加者を通じて日本国内へ逆輸入されることになった。ロシアンラリー参加者が製作に係わったルートマップにはこの「西巻式表記法」が散見される。

近年の新規参入者では、このどちらにもルーツを持たず独自の解釈で製作されたものも増えてきた。今後どのように発展していくのか楽しみである。

コマ図.txt · 最終更新: 2021/02/18 23:42 by mizutani